仮想通貨詐欺の被害に気づいたら、まずやること7つ【初動対応】
「仮想通貨が出金できない」「連絡が取れない」と気づいた直後の数日が、その後の返金の可否を大きく左右します。感情的に動く前に、この順番で手を打ってください。
仮想通貨詐欺に気づいたら、最初に何をすればいいですか?
まず追加の送金を止めてください。「出金には手数料が必要」「税金を先に払えば解除できる」と求められる追加入金は、被害を2倍3倍にする詐欺の続きです。そのうえで、やり取りと画面のスクリーンショットをすべて保存し、送金履歴からTXID(トランザクションハッシュ)と送金先ウォレットアドレスを控えます。この2つが揃えば、資金がどこへ移動したかをブロックチェーン上で特定できます。次に取引所と警察に連絡し、資金の追跡に入るという順番です。
- ブロックチェーンの記録は消えないため、送金から時間が経っていても追跡自体は可能。ただし着金先で換金・出金されると回収は難しくなるので、初動は早いほどよい
- アプリやスマートフォンを初期化・アンインストールしない。警察は被害届の受理時に申告者の端末を自ら確認して撮影・記録する
- TXIDは国内取引所の送金履歴・出金履歴に表示されている。見つからない場合は取引所のサポートに出金日時・通貨・数量を伝えれば確認できることがある
1. スクリーンショットをすべて撮る
詐欺グループは、被害が発覚するとサイトを閉鎖し、LINEやTelegramのアカウントを削除します。証拠は数日で消えると考えてください。相手とのやり取り、取引画面、送金指示のメッセージ、振込先の情報、サイトのURL——思いつくかぎり撮っておきます。
- 相手とのチャット履歴(LINE・Telegram・WhatsApp・SNSのDM)。相手のアカウント名とIDが写るように撮る
- 偽の取引所・投資アプリの画面(残高表示、出金エラーの表示)
- 送金を指示されたメッセージと、指定されたウォレットアドレス
- 詐欺サイトのURL(アドレスバーごと撮る)
- 相手のプロフィール画像・自称する氏名・会社名
2. 送金履歴からTXIDを控える
ここが最も重要です。TXID(トランザクションハッシュ)は、ブロックチェーン上の送金1件ごとに割り振られた識別番号で、これがあれば資金の移動を誰でも追跡できます。国内取引所を経由して送金した場合、取引所の「出金履歴」「送金履歴」画面から確認できることがほとんどです。
3. 送金先(詐欺師)のウォレットアドレスを控える
相手から指定された入金先アドレスも必ず控えます。TXIDと送金先アドレスの2つが揃っていれば、調査会社はその日のうちに追跡を開始できます。逆に、この2つがないと調査の入口から難しくなり、費用も期間も膨らみます。
4. 使ったアプリ・端末をそのままにしておく
詐欺グループから専用アプリのインストールを指示されていた場合、そのアプリを消さないでください。アプリ自体が証拠になりますし、通信先のサーバー情報が調査の手がかりになる場合があります。ただし、そのアプリで新たな操作をするのは避けてください。
5. 銀行・取引所に連絡する
国内の銀行口座に振り込んでいた場合は、その銀行に「振り込め詐欺の被害に遭った」と連絡します。振り込め詐欺救済法に基づき、相手の口座が凍結されれば残高から一部が返還される可能性があります。ただし、これは日本国内の銀行口座に限られる仕組みで、暗号資産の送金には適用されません。
国内取引所から送金していた場合は、その取引所のサポートにも状況を伝えておきます。取引所側が独自に凍結措置を取ることはありませんが、後で警察からの照会があった際の対応が早くなります。
6. 警察に相談する
最寄りの警察署、または各都道府県警のサイバー犯罪相談窓口に相談します。この段階では「証拠が足りない」と言われることが多いのですが、相談した記録を残すこと自体に意味があります。相談日時と担当者名を控えておいてください。緊急性がない相談は警察相談専用電話「#9110」でも受け付けています。
7. 資金の流れを追跡する
警察が動くには、犯人につながる手がかりが必要です。仮想通貨詐欺では、それが「送金した資金が最終的にどの取引所に着金したか」という情報になります。取引所が特定できれば、警察による照会や捜査につなげられる可能性があります。ただし、弁護士から取引所へ依頼するだけで口座名義などが開示されるとは限りません。
この追跡を行うのが調査会社です。調査会社12社の費用・調査期間・運営会社の一覧で、依頼先の候補を比べられます。警察・弁護士との使い分けは投資詐欺の相談先はどこかで整理しています。契約前に、調査範囲・報告書の形式・費用総額・追加料金の条件が書面で示されているかを確認してください。
この記事に関するよくある質問
Q詐欺だと気づいてから何日以内に動けばいいですか?
早いほど有利ですが、期限があるわけではありません。ブロックチェーン上の記録は消えないため、何年前の送金でも追跡自体は可能です。ただし、送った資金が取引所に着金した後で既に換金・出金されていると、凍結による回収は難しくなります。「もう遅い」と諦めるより、まず資金がどこまで動いたかを確認したほうが、その後の判断がつけやすくなります。
Q証拠は何を残しておけばいいですか?
相手とのやり取り(LINE・SNSのDM・メール)、取引画面や資産残高の表示、入出金履歴、相手のプロフィール、偽サイトのURLが写ったスクリーンショットです。加えて、送金履歴に表示されるTXID(トランザクションハッシュ)と送金先ウォレットアドレスを控えてください。相手側からアカウントやサイトが消される前に保存することが重要です。アプリの削除や端末の初期化はしないでください。
Q警察に相談すればお金は戻ってきますか?
警察は刑事事件として捜査する機関であり、返金そのものを保証するものではありません。ただし、取引所に対する凍結の要請は警察の要請によって行われるため、警察への申告は回収の可能性を残すうえで欠かせません。調査会社が独自に口座を凍結することはできません。「当社が凍結します」と説明する業者は、権限を超えたことを言っています。
資金がどこまで動いたかを確かめるところから
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