仮想通貨詐欺調査会社ナビ
手続き約5分 ・ 最終更新 2026年10月10日 ・ 執筆 日高雄二

仮想通貨詐欺の被害届の出し方|警察に受理されやすくする準備

「証拠不十分」と言われて帰されるケースは実際に多くあります。持参する資料を整えるだけで、警察の対応は変わります。

結論

仮想通貨詐欺の被害届は、どこにどう出せばいいですか?

被害届は最寄りの警察署の生活安全課、または各都道府県警のサイバー犯罪相談窓口に提出します。受理されやすくするために、被害の経緯を時系列にまとめた書面、相手とのやり取りのスクリーンショット、送金履歴、TXID(トランザクションハッシュ)と送金先ウォレットアドレス、そして資金の移動経路を示す資料を揃えてください。スマートフォンは必ず持参します。警察は端末に残っているやり取りや画面を自ら確認し、必要な範囲を撮影・記録するためです。

  • 被害届は「被害の申告」、告訴状は「処罰を求める意思表示」で、告訴状のほうが捜査義務が生じる点で重い。どちらを出すかは相談時に警察と決める
  • 「証拠不十分」と言われた場合、資金がどの取引所に着金したかを示す資料を追加すると再検討につながることがある。ブロックチェーン解析でしか出てこない情報のため、警察が自力で入手するのは難しい
  • 取引所への凍結要請は警察の要請によって行われる。民間の調査会社が独自に凍結することはできない

どこに相談するか

  • 最寄りの警察署の生活安全課 — 被害届の提出はここが基本になります
  • 都道府県警のサイバー犯罪相談窓口 — 仮想通貨関連の知見がある担当者につながりやすい
  • 警察相談専用電話「#9110」 — 緊急でない相談。どこに行くべきかの案内も受けられます

いきなり窓口に行くより、先に電話で「暗号資産の投資詐欺の被害について、被害届を出したい」と伝えて予約を取るほうがスムーズです。担当者が不在で出直しになることを防げます。

持参する資料

  1. 1
    本人確認書類

    運転免許証、マイナンバーカードなど。認印を求められることもあります

  2. 2
    やり取りの記録

    相手とのチャット履歴を印刷したもの。時系列が分かるように並べます

  3. 3
    送金の記録

    取引所の送金履歴、銀行の振込明細。金額と日時が分かるもの

  4. 4
    TXIDと送金先アドレスの一覧

    送金1件ごとに、日時・金額・TXID・送金先アドレスを表にまとめます

  5. 5
    詐欺サイトの記録

    URL、画面のスクリーンショット、アプリ名

  6. 6
    時系列メモ

    いつ誰から接触があり、いつ何円送ったかを、A4で1〜2枚にまとめたもの

  7. 7
    調査報告書

    調査会社に依頼済みの場合。資金の着金先が示された資料があると説明が早く済みます

当日、スマートフォンは持参してください

被害届の提出にあたって、警察は申告者のスマートフォンに残っているやり取りや画面を自ら確認し、必要な範囲を撮影・記録します。詐欺師とのLINEのやり取りも、偽の取引所の画面も、その場で警察側の資料として収集されます。端末は必ず持参し、当該アプリやアカウントを消さずに残しておいてください。

この点は、調査会社の報告書を選ぶときにも関係します(12社の費用・調査期間の一覧)。詐欺師とのやり取りのスクリーンショットや事件概要図を厚く添付した報告書を作る会社がありますが、それらは警察が端末から改めて収集するため重複します。報告書に固有の価値があるのは、警察が端末を見ても分からない部分——送金した暗号資産がどのウォレットを経由し、最終的にどの取引所へ着金したか——です。持参する報告書は、その情報がトランザクションハッシュ付きで書かれているものを選んでください。

被害届と告訴状の違い

被害届告訴状
目的被害に遭った事実を申告する犯人の処罰を求める意思表示をする
受理後捜査するかは警察の判断受理されれば捜査義務が生じる
ハードル比較的低い証拠の具体性が求められ、受理までに時間がかかる

まずは被害届の提出を目指すのが現実的です。資料の中心になるのは資金の流れで、その起点はTXID(トランザクションハッシュ)の調べ方で確認できます。告訴状は弁護士に相談しながら準備するケースが一般的で、その際にも資金の流れを示す資料が土台になります。

「証拠不十分」と言われたら

門前払いに近い対応を受けたという声は実際に多くあります。その場合でも、相談した日付と対応した担当者名を必ず控えてください。後日、資料を揃えて再度訪問する際の手がかりになりますし、弁護士に相談する際にも経緯の説明に使えます。

そのうえで、資金の流れを示す資料を用意して再訪するのが最も有効です。着金先の取引所が特定できていれば、警察はその取引所に対して照会をかけられる立場になります。この一点があるかないかで、話の進み方は変わります。

FAQ

この記事に関するよくある質問

Q仮想通貨詐欺の被害届は受理してもらえないことがありますか?
A

「証拠不十分」として、その場では受理に至らないことがあります。多いのは、送金した事実は分かっても資金の行き先が示されていないケースです。この場合、資金がどのウォレットを経由し最終的にどの取引所へ着金したかを示す資料を追加すると、再検討につながることがあります。この情報はブロックチェーンを解析しなければ出てこないもので、警察が申告者の端末を見ても分かりません。逆に、詐欺師とのやり取りや偽サイトの画面は警察が端末から自ら撮影するため、こちらで重ねて用意する必要性は高くありません。

Q被害届と告訴状はどちらを出すべきですか?
A

被害届は「被害に遭った事実の申告」、告訴状は「犯人の処罰を求める意思表示」です。告訴状が受理されると捜査義務が生じる点で重く、その分求められる資料も具体的になります。どちらを出すかは、被害額・証拠の揃い方・相手の特定可能性によって変わるため、相談時に警察と決めてください。まず被害届を出し、資金の追跡結果が揃った段階で告訴を検討する流れもあります。

Q海外の業者が相手でも被害届は出せますか?
A

出せます。相手が海外にいることは、被害届の提出を妨げる理由になりません。ブロックチェーン上の取引記録に国境はなく、送金先が海外の取引所やウォレットであっても資金の移動そのものは追跡できます。ただし、着金先の取引所から口座名義人の情報を開示させる段階では各国の法制度が関わるため、追跡と情報開示は別の難易度だと理解しておいてください。

費用を
試算
No.1CryptoTracerの公式サイト